スーパーに買い物に行くと「鰻予約承ります」というのぼりが出てて、ああもうそんな時期かとげんなりします。

なぜげんなりするか?それは夏の土用の時期が一年で一番暑い時期でもあるからです。

【土用とは?】

ウナギで大変有名な土用ですが、これが何のことかはあまり知られていません。
私も旧暦の勉強をして初めて土用が何なのか知りました。

季節は幾つありますか?と尋ねたら100人中95人までが4つと答えるでしょう。
残りの5人ぐらいの方は梅雨を季節に数えるかもしれませんね。

実は土用というのは季節の一つです、春・夏・秋・冬の間にそれぞれ挟まっています。
ですので年に4回あるんですね。
一般に土用と言われているのは夏土用といわれる夏と秋の境目の18日間のことを言います。
ということは…

土用の入りを迎えた今の時期はもう「夏のおわり」なんですね

 

ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー!!!

 

【旧暦の季節感覚】

とても信じられませんよね。むしろこれから暑さMAXになるのに夏のおわりだなんて…
でも、これが旧暦の季節感覚なんです。
現代人の季節感覚というのは

春:あたたかい
夏:あつい
秋:すずしい
冬:さむい

ですよね。

ところが、旧暦の季節感覚はことなります。

春:寒さがピークから衰えていく↘
夏:暑さがピークに向かっていく↗
秋:暑さがピークから衰えていく↘
冬:寒さがピークに向かっていく↗

こうなります。
あまりピンときませんかね。

では、それぞれの季節の始まる日を確認すると

立春:2月上旬←すごく寒い
立夏:5月上旬←すごしやすい
立秋:8月上旬←すごく暑い
立冬:11月上旬←すごしやすい

立春といえば節分の直後で一年でも一番寒さの厳しい時期です。
「こんなに寒いのに春だなんて」という言葉を毎年聞きますが、
「これ以上寒くならない、寒さのピーク」だから「寒さが和らぐ季節」の始まりなのです。

春の始まり=寒さが底をうってこれ以上は寒くならない、だんだん寒さが和らいでいく
夏の始まり=寒い空気と暑い空気がちょうど半々になるポイント。ここからどんどん暑くなっていく
秋の始まり=暑さの盛りでこれ以上は暑くならない。だんだん暑さが和らいでいく
冬の始まり=寒い空気と暑い空気がちょうど半々になるポイント。ここからどんどん寒くなっていく

つまり、この夏土用というのは夏と秋の境目なので間もなく暑さMAXですよー、って時期なのです。

暑気払い(茅の輪くぐり・和菓子の水無月などなど)を新暦の6月末にやりますが、本当は一番暑さの厳しい時期に暑さに打ち勝つためにやるので、旧暦の6月末=今ぐらいの時期にやるものなんですね。